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結束バンドを守る|失敗しないための凍結防止について

※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります

結束バンド

簡単に物を束ねられる便利アイテムが結束バンドです。家庭やオフィスでも、使っているという方は多いのではないでしょうか。そんな結束バンドですが、かなり実用的かつ専門的に使われることもあり、その種類も豊富です。

屋外でも問題なく使用できる結束バンドですが、冬の屋外で結束バンドを使うとなれば凍結防止をしなければいけませんが、よくある安価な製品では防止できません。そこで今回は、結束バンドの凍結防止について紹介していきます。

結束バンドの天敵「凍結防止剤」

結束バンドが凍結してしまうのはなぜかを知るには、まず結束バンドの天敵である「凍結防止剤」について知る必要があります。

道路などの凍結を防ぎたい場合に使用されるのが凍結防止剤です。凍結温度を下げてアイスバーンになるのを防ぐ薬剤ですが、実は結束バンドとの相性が良くないのです。

 

凍結防止剤と融雪剤の違い

凍結防止剤と似て非なるものに、融雪剤があります。これらの違いをそれぞれ見ていきましょう。

まず凍結防止剤とは塩化ナトリウムのことで、雪が振る前に撒いておくことで凍結防止になります。着目すべきはその持続力です。一度撒いたら長い間効果が期待できます。

一方、融雪剤とは塩化カルシウムのことを指し、一度に多くの雪を溶かせられます。即効性に優れているので雪が積もってから撒くことができます。

これらを見ていくと、どちらにも「塩」が入っていることがわかります。実はここが今回のキーポイントです。

 

塩分が影響で起こること

塩分は結束バンドには致命傷で、劣化が早まったり、断線したりする恐れがあります。また、融雪剤を撒く場所によっては、塩分によって植物を枯らすこともあります。

結束バンドの劣化が早まると、せっかく束ねたものが知らぬ間にバラバラになってしまうなど、使う場所によっては危険です。断線するのもやはり、劣化するときと同様にリスクが伴います。

凍結防止剤にも対抗できる心強い素材

以上のような理由から、凍結防止剤によるトラブルを防ぐためには、結束バンドの素材選びが最も重要であることがわかります。以下では、塩化耐性の強いものを紹介していきます。

 

①耐候性ポリプロピレン(PP)

こちらの製品寿命は7~9年と言われており、プラスチックの一種です。ポリエチレンと同じくよく使われる種類で、一般的で入手しやすいといえるでしょう。特徴や耐薬品性に優れていることで、アルカリや酸や鉱物油などに耐えられます。もしこれらの薬品を使う場所で使用したいならおすすめです。

 

②ナイロン12

ナイロン12の製品寿命は、なんと33年とかなり耐久性があります。長く使いたいならこちらを選ぶのがおすすめです。別名はポリアミドで、こちらもプラスチックの一種です。最も一般的なものはナイロン6と呼ばれるもので、最後についている数字でその特徴が変わります。ナイロン12はナイロン6より優れており、耐薬品性や耐熱性に加え、耐寒衝撃性が加わっています。少し強度が欲しい場合に選んでみましょう。

 

③ステンレス

ステンレスの製品寿命はより長く、30年以上と言われています。プラスチックではなく、鉄とクロムで構成されたステンレス鋼です。ステンレス鋼には耐久性もありますが、それ以外にも 耐熱性・加工性・強度など優れた特性を備えていることがメリットです。意外にも全てリサイクルができる素材になっているおり、環境にも優しいです。

凍結防止剤にも対応できる結束バンドの使用シーン

では、具体的にどのようなシーンで凍結防止剤を使用することが推奨されているのでしょうか。以下にて具体例をピックアップして説明いたします。

 

農業用などのビニールハウス

ビニールハウスの設営や補強、ビニールハウス内から伸びる配線の処理などに使用される結束バンドは、凍結防止剤に対応したものがおすすめです。特に農業でビニールハウスを使用する際、畑に使用する肥料の成分が化学反応を起こし、塩化ナトリウムを発生させることがあります。塩化ナトリウムは結束バンドを劣化させてしまうため、このために凍結防止対応のものを使用することが推奨されているのです。

 

道路上に置いておくもの

ゴミ回収ネットや植物の支柱など、道路上に設置しているものには凍結防止剤に対応した結束バンドがおすすめです。理由はシンプルで、道路上に撒かれる凍結防止剤や融雪剤の影響を受けやすいため。これらにより切れてしまった結束バンドはゴミとなってしまうため、近隣への気遣いとしても、結束バンドは凍結防止剤に対応したものを選ぶとよいでしょう。

無塩タイプの凍結防止剤でより対策を

今まで紹介してきた凍結防止剤には塩が入っていると紹介しましたが、実は酢酸ナトリウムや尿素といった無塩タイプの凍結防止剤も存在します。環境にも優しい上、結束バンドを劣化させないようにするのにおすすめです。結束バンドを頻繁に変えたくない場合には、凍結防止剤の方を変えてみましょう。

まとめ

凍結防止剤と結束バンドの相性は悪いとされていますが、対応策があります。1つは、凍結防止剤にも対応できる素材を選ぶこと、そしてもう1つは無塩タイプの凍結防止剤を選ぶことです。

要は、結束バンドを変えるか凍結防止剤を変えるかということです。この対策をとることで結束バンドが劣化するなどの悪影響が起きず、安心して使うことができるでしょう。

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