結束バンドに実施される「UL94燃焼性試験」|LANケーブルと結束バンドのことなら|パンドウイット

結束バンドに実施される「UL94燃焼性試験」

※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります

燃焼

過酷な状況でも使用される結束バンド。高温環境下で使用されることも珍しくありません。こちらでは、結束バンドに使用する材料の「燃焼度」を測る「UL94燃焼性試験」についてお話します。

UL94燃焼性試験の各クラス

UL94燃焼性試験とは、材質の「燃焼度」を確認する試験です。燃焼度とは、簡単に言えば「燃えやすさ(燃えにくさ)」を意味します。結束バンドをはじめ、さまざまな製品の材料に実施されている試験です。

実際の試験で使用するのは、127mm×127mmのサイズに切り出した試験片です。厚さは、最終的な製品の仕様に合わせます。この条件のもと、成形直後のものと、70℃の恒温室で7日間放置したものの2つの試験片を用意します。

試験は以下のような流れで進められます。

1. 垂直にした試験片を試験用ガスの炎に10秒間置く。

2. 炎から試験片を外し、燃焼時間を記録する。

3. 再度、試験片を炎に10秒間置く。この際、試験片の下方に綿ガーゼを敷いておく

4. 炎から試験片を外し、燃焼時間を記録する。

こうした試験を複数回行い、結果を集計します。燃焼の様子や燃焼時間、綿ガーゼへの影響といった試験結果に応じて、クラス分けされます。

UL94燃焼性試験の各クラス

UL94燃焼性試験を実施し材料は、試験結果によって以下のようにクラス分けされます。条件をすべて満たしている材質が、そのクラスの性能を有していると認められます。

94V-0クラス

・炎から試験片を外した後、10秒以上炎が出ない。
・5個の試験片に各10回炎を当て、消火するまでの時間がトータルで50秒以内。
・保持器に至る炎や燃焼が起きない。
・下に敷いた綿ガーゼが、溶解した試験片によって燃焼しない。
・2回目に試験片を炎から外した後、燃え広がらない状態を30秒以上維持する。

94V-1クラス

・炎から試験片を外した後、30秒以上炎が出ない。
・5個の試験片に各10回炎を当て、消火するまでの時間がトータルで250秒以内。
・保持器に至る炎や燃焼が起きない。
・下に敷いた綿ガーゼが、溶解した試験片によって燃焼しない。
・2回目に試験片を炎から外した後、燃え広がらない状態を60秒以上維持する。

94V-2クラス

・炎から試験片を外した後、30秒以上炎が出ない。
・5個の試験片に各10回炎を当て、消火するまでの時間がトータルで250秒以内。
・保持器に至る炎や燃焼が起きない。
・2回目に試験片を炎から外した後、燃え広がらない状態を60秒以上維持する。

***

炎の近くなど、高温になる環境の結束ではバンドにも高温への耐性が求められます。結束が崩壊してしまうだけではなく、引火による事故も考えられます。製品の仕様に記載されたUL94燃焼試験のクラスに注目して結束バンドをお選びください。

👉結束バンド商品の一覧はこちら

👉知っとく・納得、結束バンドのあれこれ
📒製品カタログはこちら

製品の購入に関するお問い合わせはこちら
「知っとく・納得、結束バンドのあれこれ」関連記事
よく読まれている記事
  • Information