モジュラージャックとは?仕組みやコンセントとの違いを解説

電話回線やLANなどの接続に用いられるアイテムの1つに「モジュラージャック」があります。インターネットが普及する以前から使用されているものなので、ほとんどの方が1度は見聞きしているかと思いますが、モジュラージャックの仕組みをくわしく知っている方は少数派です。そこで今回は、モジュラージャックの仕組みやコンセントとの違いなど、基本的な知識をご紹介します。

モジュラージャックとは?

モジュラージャックとは、電話機やISDN、LANなどの接続に用いるコネクタのことです。モジュラープラグと呼ばれる角型の端子専用のコネクタで、電話用・ISDN用・LAN用などの種類に分類されています。

現在は端子6つ、芯線2本(6極2芯)の電話用モジュラージャック(RJ11型)と、LAN用の8極8芯(RJ45型)が主流で、用途に応じて適切なモジュラージャックを使用します。

本来は機器に取り付けられたもの、あるいは変換コネクタにある凹型(メス型)のコネクタを意味しますが、モジュラーケーブルの凸型(オス型)プラグをモジュラージャックと呼ぶ場合もあり、人によってはモジュラージャックまわりの接続をまとめて「モジュラージャック」と呼ぶこともあるようです。

モジュラージャックが普及する以前は、壁から出ている電話線を直接電話機に直結させるため、有資格者による特別な工事が必要でした。しかし、モジュラージャックを介した配線であれば資格は必要ないため、個人でも手軽に屋内配線を行うことが可能です。

モジュラージャックの仕組み

モジュラージャック自体はシンプルな作りですが、モジュラープラグ側にはラッチと呼ばれるツメ型の部品がついています。

ラッチは軽く押しただけでしなる柔軟性のある作りで、挿入時はツメが自然と押し込まれ、最深部まで入るとツメが跳ね上がって内部で固定される仕組みです。

ケーブルを抜くときは、指でラッチを下に押し込んだ状態で引っ張ると、簡単に外すことができます。

モジュラージャックには、主に変換コネクタとして使用される四角型の露出タイプのほか、壁にパネルとして埋め込むタイプ、フロアや家具内に収納できるタイプなど複数の種類がありますが、モジュラージャックの仕組みそのものは共通しているため、用途やニーズに合わせて使い分けるのが理想です。

モジュラージャックとコンセントの違い

一戸建てで光ファイバー回線を使用する際は、外の電線を引き込み、室内に光コンセントを取り付ける工事を行います。

一方、マンションやアパートなどの賃貸住宅は、光ファイバー回線が共有スペースまで引き込まれている「インターネット対応物件」であれば、共有スペースから個々の部屋に回線を引き込む工事を行うことでインターネットへの接続が可能です。

インターネット対応物件の場合、各戸にあらかじめ「光コンセント」「LANコンセント」「モジュラージャック」のいずれかが取り付けてありますが、コンセントの種類によって配線方式が異なるので注意が必要です。

では光コンセント、LANコンセント、モジュラージャックではどんな違いがあるのか、それぞれの特徴をチェックしてみましょう。

 

光コンセント

「光」または「光コンセントSC」などと記載されているコンセントのことです。光コンセントが取り付けられている場合、共有スペースから各戸まで光ファイバーでダイレクトにつながる光配線方式が採用されているため、ほかの方法よりも高速でインターネットに接続できます。

集合住宅の場合、同じように光回線を利用している人と分け合って使用するため、利用者の人数によって回線速度は左右されますが、理論上は上り・下りともに最大値まで出すことが可能です。

光コンセントの場合、光ファイバーを通じて伝送される光信号をデジタル信号に相互変換してデータの送受信を行うため、回線終端装置には相互変換が可能なONUを接続します。

 

LANコンセント

パネルやプラグの差し込み口に「LAN」と記載されているコンセントのことです。共有スペースまでは光ファイバーで接続されていますが、そこから各戸まではLANケーブルで繋がっています。

CAT5e以上のLANケーブルなら、最大1Gbpsの速度に対応していますので、光ファイバー回線でも速度に制限がかかる心配はないでしょう。こちらも光コンセント同様、理論上は光回線の最大値まで出すことができますが、LAN配線方式を採用している賃貸住宅はさほど多くないようです。

LANコンセントの場合、ONUとパソコンの間にルーターをはさんで接続します。

 

モジュラージャック

集合住宅にのみ用いられる接続方法です。光配線方式・LAN配線方式に対し、VDSL方式と呼ばれており、共有スペースから各戸まではVDSL(電話用ケーブル)で接続します。

電話回線のみを利用して接続するADSLに比べると高速ですが、光コンセントやLANコンセントに比べると通信速度は遅く、最大で100Mbpsに留まっています。ただ、光配線方式やLAN配線方式でも、1Gbpsの光ファイバーをほかの住民と分け合って使用しますので、利用人数によってはVDSL方式と速度に大差がつくわけではありません。

一般的に、インターネットは30Mbpsほどの速度があれば、動画も快適に視聴できるといわれていますので、モジュラージャックを用いた接続方式でも悲観することはないでしょう。

VDSL方式の場合の回線終端装置はモデムで、モジュラージャックからモデムに接続した後、ルーター→パソコンの順でつなぎます。

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集合住宅の場合、各戸に取り付けられたコンセントの種類によってインターネットの接続方式が異なります。モジュラージャックの場合、速度上限は100Mbpsとやや低めですが、集合住宅ではもともとほかの利用者と通信速度を分け合うため、光配線方式やLAN配線方式と比べて大幅に速度が落ちるということはないでしょう。ただ、ほかの配線方式と接続機器や接続の仕方が異なりますので、インターネットを使用する場合は、あらかじめ接続方法を理解しておくことが大切です。