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LANケーブルの経年劣化について|劣化により起こる症状や劣化する原因を解説

※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります

経年劣化

LANケーブルとは、パソコンやゲーム機、ルーターなどの機器を有線で接続するためのケーブルです。有線接続は、無線接続よりも高速で安定した通信ができます。

しかし、設置したら一生使える訳ではなく、経年劣化によってケーブルは傷みます。そして、LANケーブルが劣化してしまうと、通信状態が不安定になる可能性が高いです。

そこで今回の記事では、LANケーブルの寿命や劣化で起こる症状や原因について紹介します。

 

LANケーブルの寿命について

国税庁の「法定耐用年数」では、さまざまなものの耐用年数が定められています。法定耐用年数とは、減価償却資産の耐用年数について、課税の公平性を保つために設けられた基準です。

「建物附属設備」に属するケーブル類の寿命の目安は、18年とされていましたが、現在(2022年)では廃止されています。機器同士を接続するケーブル類の法定耐用年数は、機器の付属品扱いになり、機器の耐用年数が適用されます。

例えば、パソコンは4年、プリンターは5年です。

出典:国税庁「LAN設備の耐用年数の取扱いに関する質疑応答」「https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/hojin/020215/01.htm

 

LANケーブルの劣化で起こる症状

LANケーブルが劣化することで、どのような症状が現れるのでしょうか。ここからは、現れやすい症状を紹介します。

通信速度が遅くなる

LANケーブルが劣化すると、LANケーブル内にある銅線が傷ついたり、断絶したりすることがあります。その際、LANケーブル自体が断絶している訳ではなく、銅線の内の数本程度であればインターネットへのアクセスが可能です。ただし、通信速度が落ち、安定性が損なわれます。そのため、ダウンロードが遅くなったり、動画やゲーム画面が止まったり、ラグが生じたりします。

インターネット回線が切れる

LANケーブルの劣化によってLANケーブルが断絶した際には、インターネットに接続できなくなります。ダウンロードや画面の読み込み、動画やゲームなど、インターネットに関わる動作が止まります。完全に断絶してしまう前に、ダウンロードが遅くなり始めた頃合いでLANケーブルを買い替えた方が無難でしょう。

プラグ部分から発火する恐れ

LANケーブルの劣化は、ケーブル部分の断絶だけではなく、プラグ部分にも影響があります。

プラグ部分とはLANケーブルの両端にあり、機器と機器とを正確に接続させる金属の部分(プラグ端子)です。プラグ部分が折れたLANケーブルは、発火の恐れがあります。プラグ部分が折れていると、正しく接続できずにズレが生じ、そこから火花(スパーク)が散るためです。

自身の通信環境にも似た症状が生じている場合は、機器の故障ではなくLANケーブルの劣化である可能性があります。

 

LANケーブルが劣化する原因

LANケーブルは20年や30年使い続けられると言われていますが、使用環境によって劣化のスピードが速くなります。ここからは、LANケーブルが劣化する原因について詳しく解説します。

外部からの強い衝撃

LANケーブルを踏んだり、足を引っかけたり、曲げたりする衝撃や負担がかかると劣化しやすくなります。また、ペットの歯や爪などによる衝撃も劣化につながります。

配線する際には、衝撃や負担がかからないように、配線ダクトやモールを活用しましょう。部屋のレイアウトに問題がなければ、皮膜が分厚くて硬いスタンダードタイプのLANケーブルがおすすめです。

紫外線による劣化

強い日差しの当たる場所で使用しているLANケーブルは、紫外線の影響で被覆が劣化しやすくなります。配線する際には、日当たりのよい窓際を避けたり、耐候性のあるLANケーブルを使用したり、配線ダクトやモールを利用したりと工夫しましょう。

日焼けや色あせが目立つLANケーブルは、劣化している可能性が高いため、買い替えることをおすすめします。

ケーブル内部への浸水

雨水に晒される箇所や湿気の多い箇所などで使用すると、ケーブル内部にまで水が入り込む可能性があります。少量の雨水や飲み物がケーブル部分にかかる程度ならば、すぐに拭き取るだけで済みますが、コネクタ部分が浸水すると、腐食やショートを引き起こします。

そして、LANケーブルが使えなくなるだけではなく、ショートすることで接続している機器にまで影響が及ぶ可能性があるため、浸水したLANケーブルは買い替えましょう。

無理な抜き差し

LANケーブルを無理に抜き差しすると、接続部分であるコネクタ部分が欠けたり、折れたり、歪んだりなどの破損につながります。

また、無理な抜き差しではなくても、頻繁に抜き差しすると劣化スピードが速まります。コネクタ部分が破損すると、正確な接続ができなくなり、通信が不安定になってショートや火災の原因にもなるため、破損したLANケーブルは使用せずに買い替えましょう。

 

LANケーブルの捨て方

劣化が進んで買い替えた後、使わなくなったLANケーブルは、多くの場合では「不燃ゴミ」として自治体のゴミ回収を利用できます。

ただし、長さが10mを超えるものは「粗大ごみ」扱いになります。自治体によっては「可燃ゴミ」扱いの所もあるため、ゴミに出す前に住んでいる自治体のホームページで確認しましょう。自治体のゴミ回収以外にも、小型家電回収ボックスを使用することも可能です。また、メーカーに回収してもらえることもあります。

 

まとめ

LANケーブルの寿命は20年から30年といわれていますが、使用環境によって劣化スピードには差があります。そんなLANケーブルは、配線ダクトやモールを利用したり、できるだけ抜き差ししないように工夫することで、長持ちさせられます。

ただし、ショートしたり火災の原因にならにようにするために、コネクタ部分が割れたり折れたりしたLANケーブルは使用せず、買い替えましょう。

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