LANケーブルのシールドの効果は?STP/UTPどっちがいいの?|LANケーブルと結束バンドのことなら|パンドウイット

LANケーブルのシールドの効果は?STP/UTPどっちがいいの?

※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります

パソコンで悩む女性

インターネットと端末を有線接続するために必要なLANケーブル。LANケーブルには、カテゴリや形状などにさまざまな違いがありますが、シールドにも違いがあります。

そこで今回は、LANケーブルのシールドの違いについて、シールドの効果や仕組みと共に解説します。

シールドで防ぐノイズとは?

LANケーブルは無線接続に比べ、高速通信を安定的に利用できるという特徴があります。しかし、LANケーブルで端末とインターネットを接続しているにも関わらず、通信が不安定になることがあります。LANケーブルの通信が不安定になる原因のほとんどは、ノイズが影響しています。

ノイズとは「雑音」という意味がありますが、LANケーブルにおけるノイズとは電気によって悪影響を及ぼす「電気ノイズ」のことです。

例えば、家電製品のスイッチをON/OFFする際にノイズが発生したり、隣り合ったLANケーブル同士が干渉して発生します。

LANケーブルがノイズの影響を受けると、LANケーブル事態のパフォーマンスが低下し、通信が不安定になります。

UTPケーブルとは?

LANケーブルは、UTPケーブルとSTPケーブルの2種類があります。このうちUTPケーブルとは、シールド保護されていない通信用ケーブルのことです。一般家庭で使用されているLANケーブルのほとんどはUTPケーブルで、家庭以外だとオフィスなどでも多く使用されています。

UTPケーブルは、さらにストレートケーブルとクロスケーブルの2種類に分けられます。ストレートケーブルとは1本の芯線に対して1本の銅線が使用されているケーブル、クロスケーブルとは1本の芯線に対して複数の銅線が使用されているケーブルのことです。

STPケーブルとは?

STPケーブルとは、シールドで保護されているUTPケーブルのことです。ケーブルがシールドで保護されている分、UTPケーブルに比べてノイズ耐性が非常に高いという特徴があります。STPケーブルはシールドが施されている分、価格帯が高く一般家庭で使用されることはほとんどなく、工場やオフィス街などの特殊な環境で使われることがほとんどです。

ノイズを防ぐ仕組み

LANケーブルの通信を安定させるためには、ノイズを防ぐことも大切になります。

ノイズを防ぐ方法として意識すべきなのは、差動信号とより対線です。

差動信号とは、2本の信号線を使って1つの信号を伝送する信号のことで、差動信号を用いれば受信側で差分を取れるため、その分ノイズを小さくできます。

また、より対線とはLANケーブルの信号線をねじって対線を作ったLANケーブルです。より対線にすることによってノイズを逆向きに働かせれば、ノイズの影響を小さくできます。

このように、LANケーブルはシールドだけではなく、差別信号やより対線にすればノイズ対策することもできます。

STPケーブルはアースが必要ない

インターネットの急速な普及に伴い、さまざまなネットワーク機器が次々と発売されています。

近年発売されたネットワーク機器はノイズ対策ができているため、通信に影響を与えるケースは少なくなりました。

また、ノイズはスイッチをオン/オフしたときに瞬間的に発生するため、家庭では継続的にノイズの影響を受けにくいです。これらのことから、STPケーブルはアースが必要ありません。

ノイズ以外に通信速度が遅くなる原因

LANケーブルの通信速度が遅くなる原因は、ノイズだけではなくケーブル自体の劣化や破損など、他の原因も考えられます。ここからは、ノイズ対策しているにも関わらず通信速度が遅い場合に考えられる原因を3点ご紹介します。

 

ケーブルの劣化

一つ目に考えられる原因はケーブルの劣化です。ケーブルには耐用年数があり、一般的な耐用年数は20〜30年です。長期間同じLANケーブルを利用している場合は、LANケーブルの劣化によって通信速度が遅くなっている可能性が高いです。

また、長期間利用していなくても利用環境が悪いと早期に劣化します。例えば、無理に伸ばして配線していたり、床配線によって踏んだりすると、LANケーブルは劣化しやすくなります。

LANケーブルを利用する際は、配線に注意してなるべく劣化を防ぎましょう。

 

ダメージによる破損

LANケーブルの配線方法が悪いと、LANケーブル内部にダメージを受けて破損することがあります。LANケーブルの内側には複数の銅線が入っています。これらの銅線は、踏みつけや家具の圧迫、曲げすぎによるダメージを受けると破損して通信速度に悪影響を及ぼすことがあります。

ノイズや劣化が原因として考えられない場合は、内部の破損が原因となっている可能性があります。内部が劣化している場合は、LANケーブル自体の買い替えが必要です。

 

ケーブルの規格

LANケーブルの規格が古いと通信速度が遅くなります。

LANケーブルのCat(カテゴリ)とは通信規格のことで、現在Cat5・5e・6・6A・7・8が発売されています。カテゴリは数字が大きくなるほど、対応できる通信速度が大きくなります。ケーブルの規格が古い場合は、ケーブルの規格を新しいものにしてみると通信速度が改善することが多いです。

家庭で使用するレベルならUTPケーブルで問題ない

LANケーブルにはシールドが施されていないUTPケーブルと、シールドが施されているSTPケーブルがあります。

シールドが施されていなくても、LANケーブル自体がノイズ対策されているため、家庭で使用する場合はUTPケーブルで十分です。ノイズ対策やLANケーブルを正しく利用しながら、快適にインターネットを利用しましょう。

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