結束バンドの素材にはどんなものがある?その種類や特性を解説|LANケーブルと結束バンドのことなら|パンドウイット

結束バンドの素材にはどんなものがある?その種類や特性を解説

※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります

結束バンド

結束バンドは日常生活のさまざまな場面で使える便利なアイテムです。電子機器のケーブルを束ねる、ジッパーの持ち手の代わりにする、インテリアを固定するなど思いもかけない使い道を発見することもあるでしょう。

今回は、結束バンドの素材と、それぞれの特性について解説していきます。素材や特性を理解すれば、より効果的な結束バンドの使い方ができますよ。

 

そもそも結束バンドとは

結束バンドは、何かをまとめる・固定するために使用するものです。主に、電気配線やケーブルを束ねたり、パイプや柱への配線の固定などをしたりと、各種作業において役立ちます。現在、さまざまな種類の結束バンドが存在しますが、最もよく見かけるタイプはナイロンなどの樹脂から成る一体成形のもので、一度使うと再利用は基本的にできません。

結束バンドの形状は長く細いストリップの形をしており、一方の端には大きな四角い突起部(ヘッド)が付いています。このヘッド部には、もう一方の先端が通る程度の穴が開いており、穴の中には細かな爪があります。その構造は一般的なベルトと同様で、先端をヘッド部の穴に通すだけで締め付けることができます。この操作により、ベルト部分の突起(セレーション)とヘッド部の爪が絡み合い、ベルトが引き抜ける方向への移動を防ぎます。

また、結束バンドのなかには用途に合わせた形状の商品があり、現場で使いやすいように工夫が施されています。

例えば、「マーカータイ」と呼ばれる結束バンドは、まとめた配線の名前や接続先がわかりやすいようメモを書ける点が特徴です。他にも、高温にも耐えれる「Pan-Ty™ 特殊材料結束バンド」、柔軟性がある「Dura-Ty™ スーパーリールバンド 結束バンド」、しっかりと線を束ねられる「Hyper-V™ ハイパーV 結束バンド」など、用途や環境に合わせた結束バンドがあります。

結束バンドの種類についてはこちら

結束バンドに使われる5つの素材

結束バンドに用いられている素材を5つご紹介します。

 

代表的な素材は引張強度が高い「ナイロン」

結束バンドの代表的な素材として挙げられるのはナイロンです。多くの結束バンドがナイロン製なのは、その耐久性と柔軟性に理由があります。ナイロンは非常に丈夫で引張強度が高い素材です。100円ショップで購入できる結束バンドでさえ強度が高く、耐候性にも優れています。

ナイロン製の結束バンドの多くはナイロン66という素材でできていますが、ナイロン66よりも耐熱性・耐油性が高いナイロン46もよく用いられます。さらにナイロンは柔軟性もあり、繊細なケーブルを傷つけることなくまとめられるため、オフィスなどでも使用されています。

 

ナイロンより強度・耐熱性に優れた「ポリプロピレン」

続いて結束バンドによく使われる素材としてポリプロピレンがあります。ポリプロピレンの大きな特徴はナイロンよりもさらに高い強度と耐熱性です。加えて酸やアルカリにも耐えることができ、ナイロン製の結束バンドでは耐えられない場所でもその性能を十分に発揮します。

 

過酷な環境下にも適している「フッ素樹脂」

ポリプロピレンよりもさらに過酷な環境で使用したい場合にはフッ素樹脂でできた結束バンドが用いられます。170度前後まで使用可能な耐熱性、マイナス80度まで対応できる耐寒性、耐候性、対放射能性、耐薬品性を備えた高性能な結束バンドで、高温になる場所や寒冷地での使用に適しています。

 

弾力性が高く柔軟性もある「エストラマー」

対象を傷つけることなく、より優しく束ねたい場合にはシリコンやエストラマーでできた結束バンドを使うとよいでしょう。近年注目されているのがプラスチックとゴムの中間の性質を持つエストラマーです。弾力性が高く柔軟性もあるため、光ファイバーケーブルなどを束ねるのに適しています。ケーブルを締め付けすぎることがないため、ケーブルの破損によるデータ紛失を防げます。

 

配管の固定や高温の機械などに用いられる「ステンレス」

樹脂製の結束バンドとは別に、ステンレスでできた結束バンドも用いられることがあります。日常生活ではあまり見かけませんが、配管の固定や高温になる機械の補修などに使用されます。ステンレス製の結束バンドは樹脂製よりも強度が高く、耐久性にも優れています。

結束バンドを素材で選ぶときのポイント

結束バンドの素材はいろいろありますが、どの素材を選ぶかは使用する環境で決めるといいでしょう。

DIYや屋内で用いるのであれば、もっとも一般的なナイロン製の結束バンドがベストです。安価に購入でき、耐候性・耐熱性に優れています。

110度前後の熱にまで耐えられるので、屋内で用いるのであれば十分な耐熱性を備えています。屋外で用いるのであれば白ではなく、より耐候性の高い黒の結束バンドを選ぶとよいかもしれません。さらにナイロン66よりもナイロン46のほうが耐候性・耐熱性が高いですが、価格がやや上がります。

耐水性、耐薬品性が求められる場所ではポリプロピレン製の結束バンドを使用しましょう。屋外の配線を束ねたり、酸やアルカリにさらされたりするような場所ではナイロン製よりもポリプロピレン製の結束バンドのほうがはるかに優れた性能を発揮します。

樹脂製よりもさらに高い耐久性・耐候性が必要な場所ではステンレス製の結束バンドを使用します。車やバイクの配管周りといった高温になる部分、錆を防ぎたい水回りではステンレス製の結束バンドがベストです。

おすすめの結束バンドを紹介

パンドウイットコーポレーションでは結束バンドの多様なラインナップを取り揃えています。汎用性の高い「ナイロン66製結束バンド」はもちろんのこと、作業者の手や配線を傷つけないようにバンド全体が丸く滑らかに成形されている「スーパーグリップ」も人気の製品です。

さらに屋外耐用年数が28年と非常に長く、耐薬品性・耐湿性にも優れた「耐候性ナイロン12製結束バンド」は融雪剤が用いられる寒冷地でも使用可能な製品です。ほかのケーブルや作業者の安全に最大限配慮した「ベルトタイ」も注目です。ヘッドの高さが通常の結束バンドよりも約35%低く、しかもバンドの切り口が突出しないので引っかかりにくいという特徴があります。

さらに高品質で繊細なケーブルを束ね、締め付けすぎることなくまとめられる「タックタイ」や「タックテープ」も販売されています。これらの製品は取り付け・取り外しが簡単で、しかも再利用が可能です。ケーブルの移設や増設にも対応可能で、非常に便利なアイテムとなっています。

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結束バンドというと、100円ショップやホームセンターで売られているものしか知らないという方も少なくありません。しかし結束バンドの素材によって、適した使用環境や求められる強度が異なるのです。

パンドウィットでは、使用場所や使用環境に合わせた特殊材料結束バンドや特殊形状結束バンドを多数取り揃えております。今度結束バンドを使用するときには、ぜひその素材に注目してどの結束バンドを購入するかを考えてみてください。

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