シリコーン製の結束バンドとは?特徴について紹介|LANケーブルと結束バンドのことなら|パンドウイット

シリコーン製の結束バンドとは?特徴について紹介

※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります

結束バンド

結束バンドは屋内だけではなく、屋外でも使用できます。また、ケーブル類をまとめたり、ガーデニングに利用したり、DIYに活用できるアイテムです。多くの結束バンドは素材としてナイロンが使われていますが、中にはシリコーンでできた結束バンドもあります。そこで今回は、シリコーン製の結束バンドについて紹介します。

 

シリコンとは

シリコンとは、元素であるケイ素(Si)のことです。多くは土壌や岩石、他には天然水や樹木などにも含まれており、地球上で酸素の次に多い元素です。シリコンの構造は安定していることから、安定性が求められる精密機器にも利用されます。また、純度が高く、イレブンナイン(99.999999999%)と呼ばれるシリコンは、半導体に用いられています。

 

シリコーンとは

シリコーンとは、ケイ素と酸素、水素、炭素などを結合させて精製した化合物です。前述した通り、シリコンは地球上の土壌や岩石にも含まれている素材ですが、シリコーンは天然には存在しません。シリコーンは、さまざまな物に活用されている機能性素材で、シリコーンゴムや樹脂、オイルなどの形状があります。

結束バンドは、シリコーンゴムで作られています。なお、シリコーンで作られた製品を「シリコン製」と呼びますが、正確には「シリコーン製」です。

 

シリコーン製結束バンドの特徴

多くの結束バンドでは、素材としてナイロンやポリプロピレンが使用されています。耐久性や強度が高いため、ケーブル類をまとめたり固定したりすることに適しており、DIYでも使い勝手も良いです。

シリコーン製の結束バンドには、どのような特徴があるのでしょうか。みていきましょう。

弾力性と柔軟性が高い

シリコーン製の結束バンドは比較的弱い力で結束するため、ゆるくまとめたい物や傷付けたくない物、使わない時だけまとめておきたい物を結束する際に適しています。

例えば、イヤホンのケーブルや充電器のケーブルなどです。引っ張るだけで簡単に取り外し可能で何度も繰り返し使用でき、仮止めとしての活用も可能です。

耐候性や耐熱性が高い

シリコーンゴムは耐候性と耐熱性、耐寒性があります。紫外線や雨風、温度の変化に強く、高温と低温のどちらにも高い耐性を有しています。高温では、150度まで特性が変化せず、200度でも使用可能な製品があり、低温ではマイナス60度や79度までたえられる製品があります。

薬品や油に強い

シリコーンゴムは、薬品や油に対して高い耐性を持っています。アニリンやアセトン、アルコールなどの極性有機化合物や希アルカリ、希酸などに対して耐性があり、容積増加を10%から15%に抑えられます。

また、シリコーンゴム自体には分解や溶解は起きないため、溶剤や薬品を取り出せれば元の状態に戻すことが可能です。

絶縁性が高い

シリコーンゴムは絶縁性が高く(1〜100TΩ・m)、広い周波数領域にわたっての安定を示します。絶縁性とは、電気を通しにくい性質のことをいい、TΩ(テラオーム)とは一貫性のある電気抵抗の単位です。高電圧がかかる箇所の絶縁材料として使われるシリコーン製の結束バンドは、電気が関係する製品周りやコードの結束や部品の結束に向いています。

強力な結束には不向き

シリコーン製の結束バンドは柔軟性があり、柔らかいことが特徴です。強い力を加えると簡単に変形し、引っ張るだけで結束が外せるため、しっかりと固定したい箇所や強力に結束したいケーブル類に対しては向いていません。

その一方で、耐久性に優れているため劣化しにくく、何度でも繰り返し使用可能です。

耐振動性が低い

シリコーン製の結束バンドは、損失係数が小さいため防振性が低く、振動が多い場所での使用は不向きです。

損失係数とは減衰の定義のひとつで、他にも熱損失係数や摩擦損失係数などがあります。慢性的な振動がかかると、結束バンドの表面にひびが入ったり割れたりして、断絶の危険性が高まります。

 

エラストマー製の結束バンド

パンドウイットでは、エラストマー製の結束バンドが販売されています。

エラストマーとは、弾性のある高分子材料の総称で、シリコーンゴムは熱硬化性エラストマーのため、熱を加えても軟化しません。エラストマー製の結束バンドは、しっかりと強力に結束するのではなく優しく結束し、簡単に取り外せて繰り返し使用可能です。

そのため、頻繁に取り外しするケーブルや、パソコンや周辺機器の増減などによる配線の変更に素早く対応できます。また、弾力性と柔軟性を持っているため、結束物を傷付けません。

 

まとめ

「シリコン」と「シリコーン」には違いがあり、シリコン製と言われてる結束バンドの素材には、シリコーンゴムが使用されています。つまり、製品名に使用されている「シリコン」は「シリコーン」なのです。

シリコーン製の結束バンドは、柔軟性があり結束物を傷めず、引っ張るだけで簡単に取り外せます。そのため、しっかりと結束したい箇所ではなく、使わない間だけまとめておきたいコード類や、ゆるく結束しておきたい箇所での使用に向いているので日常使いしやすいでしょう。

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