LANケーブルの抵抗値とは?速度との関係をわかりやすく解説

LANケーブルを選ぶときには、抵抗値についても知っておく必要があります。

LANケーブルの抵抗値と速度には密接な関係があり、スムーズな接続に大きな影響を与えるからです。

では、LANケーブルの抵抗値について、さらに速度との関係について解説します。

LANケーブルの抵抗値とは?

LANケーブルの抵抗値とは、導体がどのくらい電流を通しにくいかを示す値です。

電気を通す物質に電流が流れた場合、その電流が100%そのまま伝わっていくことは基本的にありません。金属のように電気を通しやすい物質であっても、電流の流れを妨げる働きをしてしまうのです。

もちろん金属の場合には電流を妨げる働きは小さく、他の物質ではもっとも電流が通りにくくなるのが一般的です。このほぼすべての導体に見られる、電流の流れを妨げる働きを「抵抗」もしくは「電気抵抗」と呼びます。

中学生の理科で習う「オームの法則」の「オーム」が電気抵抗にあたります。

 

電気抵抗は導体の長さに比例・断面積に反比例する

LANケーブルが長くなればなるほど電気抵抗は大きくなり、太いLANケーブルであれば抵抗は少なくなります。これは電流が流れるときに自由電子がどれだけ自由に進めるかを考えるとよく分かるでしょう。

LANケーブルが長くなると自由電子が導体の金属原子にぶつかる回数が多くなるため、自由電子は進みにくくなります。一方、LANケーブルの断面積が大きければ自由電子はあまり金属原子にぶつかることなく進めるため、抵抗は小さくなるというわけです。

電気ではイメージがわかないという方は、人で混雑しているトンネルを思い浮かべるとよいでしょう。

人がたくさんいるトンネルを歩いている場合、短いトンネルよりも長いトンネルの方が通り抜けるのに時間がかかります。一方、人がたくさん通ることができる大きなトンネルであれば、通り抜けるのは容易になります。

LANケーブルの抵抗値の測り方

抵抗について理解できたところで、抵抗値の図り方について見ていきましょう。

抵抗値は計算によって求められますが、実際の測定値と計算で出した値には通常差があります。LANケーブルの抵抗値を知りたいのであれば、計測するのがもっともよい方法です。

LANケーブルの抵抗値を図るためには、テスターを使います。テスターにはアナログとデジタルがあるので、それぞれの使い方について知っておくようにしましょう。

 

アナログテスター

アナログテスターでは最初に零位調整とゼロオーム調整を行います。

アナログメーターの零位置を正しい位置に調整し、テスト棒を重ねてショートさせゼロオームを正しい位置に調節します。零位調整は測定するときに毎回、ゼロオーム調整は抵抗レンジを変更したら行うようにしましょう。

さらにアナログテスターでは、レンジの選択も重要です。メーターの中央付近の数値に合わせてレンジを選びましょう。おおよその抵抗が分からない場合には、もっとも大きいレンジから試して最適なものを見つける必要があります。

あとは抵抗の両端にテスト棒をあてれば抵抗が測定できます。プラスもマイナスも関係なく、どちらのテスト棒をどちら側にあてても大丈夫です。

 

デジタルテスター

デジタルテスターの場合には、アナログテスターのような調整は必要ありません。抵抗モードを選択し、テスト棒をあてれば抵抗を測定できます。

ただしテスト棒同士を接触させてゼロオーム付近になるかどうか、解放したときに「0.L」や「0.F」になるかどうかを時々確認すると、電池の消耗にいち早く気づけるでしょう。

LANケーブルの抵抗値と速度の関係

LANケーブルの抵抗値は速度と密接な関係があります。オームの法則によれば、電流は電圧に比例し、抵抗に反比例します。つまり抵抗が少なくなれば、電流はよりスムーズに流れるということです。

したがって、LANケーブルにはできるだけ電気抵抗の少ない金属である銅が用いられています。銅は電気抵抗が少なく通信速度が速いという特徴に加えて、金や銀などと比較して安価で扱いやすいというメリットも持っています。

さらに抵抗は断面積に反比例するので、ケーブルの断面積が大きければ大きいほどスムーズな通信が可能になるのです。

LANケーブルに関しては使用環境の温度も通信速度に影響を及ぼします。同じ導体を使用していても、温度が高くなると抵抗が大きくなります。そのため、使用環境によっては伝送距離が短くなったり、通信速度が遅くなったりするのです。

LANケーブルの抵抗値と速度との関係についてよく理解しておくと、ケーブルを設置する場所にも配慮できるでしょう。

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LANケーブルの抵抗値によって、通信速度が変わることを理解していると、どのLANケーブルを選ぶべきかが分かります。LANケーブルの抵抗値は商品選びの基準の1つになることでしょう。

設置場所は自宅か職場か、どのくらいの速度を求めているのか、使用環境の温度はどのくらいかといった条件によって、LANケーブルを賢く選択するようにしたいものです。