PoEとは?基本情報や利用するメリットなどを解説

コンセントのない場所でも電力を供給できるPoE。災害時や屋外など、電源を供給することが難しい場所に、PoEの技術を使うことが注目されています。

本記事では、PoEとは一体どういった技術なのか、どのようなメリットがあるのかについて解説いたします。

PoEとは?

PoEとは、パワーオーバーイーサネット(Power over Ethernet)の略で、「ピーオーイー」と読みます。このPoEは、LANケーブルで電力を供給することができる技術です。

LANとは、遠く離れていない機器と機器が相互に通信できるネットワークのことを指し、機器を接続するために使用するケーブルをLANケーブルといいます。皆さんがよく知っているところでいうと、パソコンとモデムを繋ぐ際に使用するLANケーブルがわかりやすいでしょう。

電力が確保できない場所でも、コンセントなしで電力を供給することができ、屋外や天井などでもネットワークに接続した機器の設置ができるようになります。

PoEを利用するメリット

下記では、このPoEの技術を利用するメリットについて解説いたします。

 

①コンセントが必要ない

屋外やコンセントを設置するのが難しい場所にも、電力を供給できます。通常、電力を確保するために必要なACアダプターや電池などが不要となります。

 

②配線が少ない

設置の手間やごちゃごちゃ感がありません。PoEはLANケーブルのみのため、すっきりと配線が分かりやすくなります。

 

③コストや時間のカット

従来必要だったコンセントがなくても電力供給ができるため、コンセントの設置工ことが不要となり費用や時間を削減できます。

PoEの活用例

犯罪や災害などが多発している現代において、企業や施設はもちろん、一般家庭や小売店などで防犯・監視カメラを設置することが当たり前になってきています。またライブカメラとして商店街や観光地の集客のための利用、神社・仏閣で人の数のカウントなどに使用されていることもあります。

PoEは工事などの面倒な手間が掛からないため、一般の方でも気軽に導入しやすく、どんな場所でもデバイスを設置できます。

セキュリティとしての役目を持ちながら、店舗運営のための指標となる経営に活要されることが進んでいくでしょう。

PoE、PoE+、PoE++の違い

PoEの規格は、2003年にIEEE802.3afとして定義されました。その後アップグレードとして、2009年にIEEE802.3at(PoE+)、2018年にはIEEE802,3bt(PoE++)が登場し、現在は3つの規格があります。このIEEE(アイトリプルイー)とは、アメリカにある電気工学の学会のことを指し、このIEEEが定めた規格がPoEの標準となります。

電力を供給する給電側と受けた電力を使って作動する受電側のバランスが悪いと、電力不足により作動することができません。この3つの規格は、供給できる電力の違いを現しています。

 

PoE+とは?

PoEの技術をアップグレードしたPoE+は、無線アクセスポイントなどで高電力を必要とする傾向が出てきたため、従来のPoEを上回る高電力を供給するために登場しました。複雑な平行移動・ズーム機能が付いた防犯カメラ、ビデオIP電話などのデバイスに対応しています。

 

PoE++とは?

対応するデバイスの範囲をより拡大して便利にするために、PoE+より高い電力供給を目的に登場しました。寒冷地などのカメラレンズ前の雪や霜を溶かすヒーターを使用したり、赤外線を使用するタイプは夜間電力を最も多く必要とします。POS端末やネットワークプリンターなど作動させることができます。

 

3つを比較

 

PoE

PoE+

PoE++

IEEE基準

IEEE802.3af

IEEE802.3at

IEEE802.3bt

PoEタイプ

タイプ1

タイプ2

タイプ3

受電機器 (PD) の最大電力

12.95W

25.5W

51W

最大ポートあたりの電力

15.4W

30W

60W

電圧範囲(スイッチ)

44-57V

50-57V

50-57V

電圧範囲(PD)

37-57V

42.5-57V

42.5-57V

利用できるケーブル

CAT3以上

CAT5以上

CAT5以上

PoEに使用可能なケーブル

ケーブルの種類は色々とありますが、どんなタイプでもPoEに対応できる訳ではありません。電力を送るケーブルがしっかりと対応するものでないと電力不足となり、作動させたいデバイスを効率よく動かすことが難しくなります。

必要な電力を滞ることなく受電側が受け取るために、ケーブルはヨリ線タイプではなく単線タイプを選びましょう。単線は1本の太い胴線で構成されているため、ヨリ線と比べてノイズを受けにくく長距離で使用する場合に適しています。

またAWGは24以下が適切です。AWGとは導体の太さを示していて、数字が小さくなるほど線が太くなり大きな電流を流せます。フラットタイプのケーブルも適していないため使用しないようにしましょう。

そしてPoEには、LANケーブルの通信規格であるカテゴリ5e以上を使用しましょう。数字が増えるほど回線速度が上がりますが、カテゴリ5のLANケーブルは低速規格となるためおすすめしません。手持ちのLANケーブルを使用する際には、ケーブルに印字がされているため必ず確認しましょう。

まとめ

PoEは企業などの組織だけが利用するものではなく、個人の方にもその名前が少しずつ浸透してきています。大掛かりな工事ができない場合や、複数のデバイスを取り付けたいときなど、PoEの技術があれば無理なく取り付けができます。PoEを導入して、電源のない場所を有効活用してみましょう。